広島大学ヨット部
創部70周年 記念事業
日 程
2019年8月11日(日) ~ 8月12日(月・祝)
場 所
広島市文化交流会館・広島観音マリーナ
日 程
2019年8月11日(日) ~
8月12日(月・祝)
場 所
広島市文化交流会館・
広島観音マリーナ
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2年間の主将生活をふりかえって

笘野 哲史
広島大学体育会ヨット部 第60代主将
笘野 哲史

60代主将 笘野 哲史 (とまのさとし)
平成20年度入学 生物生産学部 生物生産学科
(出身校 : 岡山県立邑久高等学校)

現職 :
日本学術振興会特別研究員
東京大学大気海洋研究所
University of California Los Angeles (カリフォルニア大学ロサンゼルス校)

広島大学体育会ヨット部が創立70周年を迎えられますこと、心よりお祝い申し上げます。そして70年という長期にわたり、幾多の難を越えて組織を運営されてこられた歴代の先輩方、ともに歩み支えてこられたしぶき会長柚木様およびしぶき会の皆様に、甚大なる敬意と謝意を申し上げます。 また本会の開催にあたり準備されてきた野中実行委員長をはじめ実行委員会、そして現役生の皆様に感謝申し上げます。あいにく臨席がかないませんでしたが、ご盛会を心よりお祈り申し上げます。

この場を借りて、私たちの代について紹介させていただきたいと思います。 私たち平成20年入学生 (H20) は、今から約10年前の2010年3月に最上級生となり、私は主将を任されました。部員は3年生5人 (笘野、真島、大西、梅本、関)、2年生3人 (稲垣、松井、渡田) の合計8人、うちマネージャーが2人だったので選手は6人です。インカレ両クラス出場のためには最低12人必要なので、あと6人も選手が足りません。そこで新歓の目標は、自分のクルーを捕まえる、に決まりました (マネはマネを)。ヨット部新歓の恒例である鍋会を「帆活」と名付けたのもこの時です。私たちは新歓の目標をギリギリ達成し、すぐに1年生をクルーに迎え練習しました。6月には医学部ヨット部と混合チームを作り中四国インカレに出場しました。そして迎えた8月の中国インカレ、開催場所は観音、つまり前年に先輩たちが優勝したのです。多くのOBが見守る中、私たちは見事に惨敗、両クラスとも全日本出場なりませんでした。「連綿と続いていた全日出場が途絶えた」、大会後のミーティングでOBに言われました。

そして翌年、私たちは4年生になり、私は引き続き主将を務めることになりました。ただ、正直申し上げますと4年生の時の記憶はほとんどありません。多くの出来事があり、目の回るような一年でした。部員一人一人が熱い思いをもっており、その思いから生まれた行動が良い結果をもたらす時もあれば、そうでないときもある。お互いを理解し受け入れ、協力しながら前に進んでいかなければいけません。それは部員だけでなく、OBやヨット部を取り巻くすべての人々も同じだと思います。それをまとめていくのが主将の役割であるとすれば、私は主将として失格であり、さらにセーラーとしても能力が低かった、それを痛感した最終学年でした。8月の中国インカレでは、結果として両クラスともに優勝、さらに1年生もレセプションで優勝し、いわゆる完全優勝だった思います。観音マリーナのスロープで土屋監督を胴上げしました。私たちの代は、監督にたくさんの迷惑や苦労をかけてきました。その時、目に涙を浮かべた監督をみて、私たちは喜ばしいことをしたんだな、と安堵したことを覚えています。

このような私が2年間も主将を務めることができたのは、先輩、同期そして後輩に恵まれていたからです。私が入学した時、カリスマ性あふれる先輩がたくさんいました。先輩方は人間として魅力的であり、ヨット部を愛し、広島を離れるまで私たちの面倒を見てくださいました。また私たちの後輩達はリーダーとしてもセーラーとして一人前でした。後輩たちも中国インカレ完全優勝を達成し、個人でも表彰台を独占したと思います。そして私の同級生は言うまでもなく素晴らしい友人であり、仲間でした。真島は信頼できる副将であり、またスナイプの良きライバルでもありました。大西は常に冷静な経理担当ですが人情にも厚く、皆の相談役でした。女子部主将の梅本は、正義感と情熱が人一倍強く、女子部員の育成にも熱心でした。主務の関 (現、合田) は癒やしと信頼を併せ持つマネージャーであり、多くのヨット部関係者から愛されていました。私たちは数々の退部生の背中を見送り、それ以上に新入生の笑顔に歓喜し、苦楽の数だけ酒を飲みました。でも、私が頼りないばかりに、皆に必要以上の忍耐や自己犠牲をさせてしまって申し訳ない。みんな、本当にありがとうございました。

最後にお世話になった皆様へ。土屋監督、田口ヘッドコーチには普段の練習から部活動の運営にいたるまでご指導賜りました。また、長年にわたりご厚情とご支援を頂いている、柚木会長としぶき会の皆様に心より御礼申し上げます。そして、沖田様をはじめとする広島県ヨット連盟の皆様にも大変お世話になりました。また、当時のヨット部部長であった生物生産学部の海野徹也教授には、部活動だけでなく私の博士論文の指導教員としても大変お世話になりました。皆様、本当にありがとうございました。

現役のみんなへ。年齢関係なく相手を尊敬し、優しく接してください。お酒を飲み過ぎてない、また、無理して飲ませないように。そして、車の運転には気を付けてください。

これからも、広島大学体育会ヨット部としぶき会の皆様のますますのご発展とご活躍をお祈りいたします。