広島大学体育会ヨット部創立70周年にあたり

広島大学体育会ヨット部創立70周年おめでとうございます。部員、先輩の方々に心よりお祝いを申し上げ、長年のご精進に敬意を表します。
また、広島県のセーリングスポーツの普及に長年にわたりご尽力頂いてきた事に厚く感謝申し上げます。
70年の歴史は青春の命輝いた思い出の集積であり、命の循環でもあります。創部に関わられた庭田雄二様、渡辺文人様は鬼籍に入られ、今年もまた新入部員が入ってきて元気な声を出して海に出ています。
令和元年、新たな時代が始まりました。
昨年10月、「2018ハンザクラスワールド&インターナショナル広島大会」が広島観音マリーナで開かれました。国際平和都市広島と風光明媚な瀬戸内海の魅力にも引き付けられ、24カ国から障害者と健常者の191人が集いました。
今までは健常者しか乗れない構造になっていたのを、障害者が安全に乗れるようにした小型ヨット・ハンザの世界大会です。ヨットは風で動くので、障害者・健常者、老人・若者、女性・男性関係なく、誰もが一緒にノーハンディレースができる。それでインクルーシブ社会(共生社会)の進展を図ることが大会の目的でした。楽しさの次に競争があり、生きる喜びが共有され、笑顔があふれていました。
5日間の大会に、世界各地から車椅子の障害者選手とサポーターが自前の艇とサポーターボートをコンテナで輸送してきました。これは官民の協力もあって無償で実現しました。準備、運営と大変でしたが、広島のヨット界が長年築いた豊富な人材と蓄積したノウハウで成し遂げた大会でした。
17世紀オランダ・イギリスから始まったヨットスポーツは分化・進化しています。私たちは現在にとどまることなく、新たな挑戦をしていかなくてはいけません。
第4次産業革命の時代といわれ、モバイル・AIが急速に進み、大学も改革が求められています。世界との距離はさらに小さくなり、多様な価値観が共有され、インクルージブ社会も進みます。
瀬戸内海は世界から注目され、ヨットスポーツは世界につながっています。
広島大学体育会ヨット部には、70年の歴史の中に新しい時代を生きる人間の知恵が集積しています。新しい時代の大学の課外教育として、世界のセーラーと行ったり来たりの幅広い交流をし、長い歴史を有するヨット文化を学び、地域社会、国際社会で活躍する人材の育成が期待されています。
今後益々のご発展を祈念してお祝いの言葉と致します。